今年のNHK大河ドラマは、江戸中・後期に、版元として浮世絵の黄金時代を築いた蔦屋重三郎を主人公にした『べらぼう』です。重三郎の活躍とともに、江戸の風景・風俗も見られると評判ですが、実は重三郎と同じ頃、江戸で版元をしていた東都のれん会の会員店があります。
団扇・扇子の「伊場仙」は、豊国・国芳・広重などの絵師の版元になり、浮世絵を団扇に刷り込んで人気を博した店。また、「にんべん」も親戚が版元をして数々の名作を出しました。
大河ドラマの舞台は、この先、吉原から日本橋へと移っていきますので、その頃にご紹介しましょう。楽しみにお待ちください。
ということで、今月は広重の描いた吉原の景色をご覧いただきます。画面中央奥に有名な「見返り柳」、手前右には雪をかぶった「大門」が見えています。吉原からお客様が帰っていく、雪の朝の風景です。
東都のれん会から2025年2月の話題をお届けいたします。
2025.02.01