こんにちは。東都のれん会です。
先月に続き、今月も大河ドラマ『べらぼう』に便乗して、江戸時代の吉原を浮世絵でご紹介しましょう。
吉原は、江戸開府まもなく幕府公許の遊郭として日本橋葺屋町で始まりましたが、明暦の大火(1657)のあと浅草寺の北側に移転し、新吉原とも呼ばれて栄えました。その吉原遊郭の春の名物が、寛保年間(1741~1744)から始まったメインストリート・仲之町(なかのちょう)の桜並木です。
吉原遊郭の桜並木は、毎年、数百本の見頃の桜の木を持ち込み、移植して、3月1日(現在の3月下旬頃)に出現させるという、とてつもなく贅沢なものでした。桜が散るまでの10日余りの期間は、普段は吉原に立ち入ることができない一般女性も入ることができ、江戸っ子の人気を呼んで大変な賑わいだったそうです。
今年も桜に会いに、東京の街に出掛けましょう。東都のれん会から3月の話題をお届けします。
広重、東都名所、新吉原五丁町 弥生花盛全図