江戸の歳時記|4月 藤まつり
・藤まつり(亀戸天神社)
藤まつりは、亀戸天神を彩る初夏の風物詩。4月中旬~5月上旬にかけて催され、この社がお正月や梅見の時期とともに1年で最も賑い、華やぐお祭りです。
亀戸天神は、大宰府天満宮の神官であった菅原信祐(菅原道真の末裔)が夢のお告げにより、道真ゆかりの飛梅で神像を刻み、諸国遍歴ののち、寛文元年(1661年)、本所亀戸村にあった小さな祠に祀ったのが始まり。おりしも、徳川幕府の本所の大開発と重なり、4代将軍家綱が社地を寄進。寛文2年に太宰府の社を模して社殿、楼門、回廊、心字池、太鼓橋等を造営したのが、現在の亀戸天神社です。祭神は、いうまでもなく”天神さま”の菅原道真。
ところで、菅原道真といえば”梅”がつきもので、現在の亀戸天神は梅の名所としても知られていますが、江戸時代はもっぱら藤の名所として知られていました。その見事さは”亀戸の五尺藤””亀戸の藤浪”と称賛されて、安藤広重の「名所江戸百景」や歌川国芳の「江戸じまん名物くらべ」など、多くの浮世絵にも描かれたほど。江戸っ子たちは舟をしたて、隅田川から堅川、横十間川をへて西参道に至る藤見の小旅行を、格好の日帰り行楽として楽しんでいたようです。
■問合せ先:亀戸天神社ホームページ http://www.kameidotenjin.or.jp/
見事な藤の花を見に、亀戸天神へ!
【写真:亀戸 船橋屋】
【写真:亀戸 船橋屋】
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