江戸の歳時記|6月7月 ほおづき市
・ほおづき市(愛宕神社・浅草寺)
ほおづき市は、芝・愛宕山に始まります。
江戸の昔、愛宕神社では、毎年6月23・24日の両日、「千日詣」が行われていました。この日に参拝すれば、文字通り千日分のご利益があるとあって、大勢の参拝客が訪れていたのですが、明和年間(1764~72)に、参拝土産として「青ほうづき」を売る露店が現れると、これが大評判になりました。青ほおづきが「御夢想の虫の薬」と名付けられ、大人の癪(しゃく)や、子どものお腹の虫退治に良く効く薬として売られたのです。そして、またたくうちに参道には、青ほおづきの露店が立ち並ぶようになりました。
現在、愛宕神社の「ほおづき市」は、暦が変わったのちも昔と同じ千日詣のある6月23・24日に行われ、この日は社前に茅の輪が結ばれ、茅の輪くぐりの神事なども催されています。神社周辺は、近年の再開発で高層ビルが建ち並んで様相が一変しましたが、愛宕神社だけは、昔と変わらぬ静かな佇まい。小高い山の頂上にある神社まで一気に登る階段が、愛宕通りから続いています。
ところで、「ほおずき市」といえば、現在では浅草寺の方が有名になっています。寺の歴史をひも解くと、文化年間(1804~18)頃は、浅草観音の四万六千日の縁日で、かみなり除けの「赤とうもろこし」が売られていたといいます。これが、次第にすたれ、明治の終わり頃に、ほうづきを売る市に変わり、やがて芝の愛宕神社をしのぐ盛大なものになっていったようです。浅草寺の「ほおづき市」は7月9・10日に開かれています。
いずれにしても、ほおづきの可愛らしい形と色は、東京に夏を呼び込む風物詩。古き良き江戸の風情も運んできてくれるようです。
江戸の昔、愛宕神社では、毎年6月23・24日の両日、「千日詣」が行われていました。この日に参拝すれば、文字通り千日分のご利益があるとあって、大勢の参拝客が訪れていたのですが、明和年間(1764~72)に、参拝土産として「青ほうづき」を売る露店が現れると、これが大評判になりました。青ほおづきが「御夢想の虫の薬」と名付けられ、大人の癪(しゃく)や、子どものお腹の虫退治に良く効く薬として売られたのです。そして、またたくうちに参道には、青ほおづきの露店が立ち並ぶようになりました。
現在、愛宕神社の「ほおづき市」は、暦が変わったのちも昔と同じ千日詣のある6月23・24日に行われ、この日は社前に茅の輪が結ばれ、茅の輪くぐりの神事なども催されています。神社周辺は、近年の再開発で高層ビルが建ち並んで様相が一変しましたが、愛宕神社だけは、昔と変わらぬ静かな佇まい。小高い山の頂上にある神社まで一気に登る階段が、愛宕通りから続いています。
ところで、「ほおずき市」といえば、現在では浅草寺の方が有名になっています。寺の歴史をひも解くと、文化年間(1804~18)頃は、浅草観音の四万六千日の縁日で、かみなり除けの「赤とうもろこし」が売られていたといいます。これが、次第にすたれ、明治の終わり頃に、ほうづきを売る市に変わり、やがて芝の愛宕神社をしのぐ盛大なものになっていったようです。浅草寺の「ほおづき市」は7月9・10日に開かれています。
いずれにしても、ほおづきの可愛らしい形と色は、東京に夏を呼び込む風物詩。古き良き江戸の風情も運んできてくれるようです。
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